ORANGE RANGE
天国に一番近いミクスチャー・ロックをご堪能あれ

 「一歩前に詰めて下さい!」と係員がしきりに声をかけている。場内は人、人、人ばかりで、BLAZA UPの人気の高さを物語っているようだ。次は沖縄のORANGE RANGEが登場だ。SEが流れただけで観客はノリノリで踊り出し、受け入れ体制OK!の空気が流れる。そこにHIROKI(Vo/MC)、YAMATO(Vo/MC)、RYO(Vo/MC)、NAOTO(G)、YOH(Ba)のメンバー5人が登場。「ハイサイ、元気ですか? 長崎の皆さん、BLAZE UP2回目です。今年もORANGE RANGEと遊んでくれる人はどれだけいますか?」とRYOは声をかけ、「以心電信」で幕開け。オープニングにこれ以上のナンバーはないだろう。まさに音楽を通して”以心伝心”を可能にしたポップな音像に観客は歌って踊って騒ぎまくっていた。 続く「ロコローション」でも老若男女のハートをとらえ、会場後方まで楽しそうに踊る人たちが目に飛び込んできた。恐るべし、ORANGE RANGE! 

「どうもORANGE RANGEの人です。前々回(BLAZE UP2023)出させてもらい、即出しなきゃいけなかったけど、今回はしっかり最後まで残って楽しむつもりです。長崎はいろなところでやっていて、島でもやっているんですよ。ウチらと長崎の相性は良くて、どこでやっても盛り上がるんですよ」とHIROKI。

 その言葉を裏付けるように「マジで世界変えちゃう5秒前」に移っても熱気は上昇する一方だ。続く「裸足のチェッコリー」ではHIROKIが2回ほど演奏を止め、もっと楽しんでいる光景を見たいと言わんばかりにフロアをイジリ倒す。バンドと観客で密にコミュニケーションを取り、さらに高みを目指すライヴ巧者ぶりに頭が下がる思いだった。

「今日は2025年のライヴ納め、長崎でやれることが嬉しい。そして、次のバンドに繋げます!」とRYOは告げ、ここから耳馴染みのあるヒット曲が連発される。「上海ハニー」に入ると、観客は手を左右に振る。「カチャーシーで踊りましょう!」とRYOは煽り、観客はその場で手を上げて楽しそうに踊っている。理屈抜きのパーティー空間に誰もが笑顔を浮かべていた。

 こんなものでは終わらない。イントロから観客が歌い出すと、「イケナイ太陽」へ。その声はすぐさま大合唱へと膨れ上がる。とにかく、ORANGE RANGEのステージは肩の力が抜けているのに、最大のパワーを放出する”強さ”に漲っている。無駄な力みがなく、ここぞ!というポイントで聴き手のツボを抑えるポップ・センスは抜群だ。これは簡単にマネできるものではない。最後の「キリキリマイ」まで、軽快なフットワークを誇るミクスチャー・サウンドで観客を虜にした。今のORANGE RANGEはライバル不在、無敵のオリジナリティに磨きがかかっている。心底楽しい気分に浸りたいなら、彼らのライヴに足を運べばいい。そう断言したくなる空間がここにはあった。

<セットリスト>
01. 以心電信
02. ロコローション
03. マジで世界変えちゃう5秒前
04. 裸足のチェッコリー
05. 上海ハニー
06. イケナイ太陽
07. キリキリマイ

文:荒金良介
写真:岩渕直人